日本の名家・・遠山邸
2015.06.03
住宅アドバイザーの屋代です。
先日、テレビの『百年名家』という番組で埼玉県の遠山邸が紹介されていました。
遠山邸の施主は日興証券の創立者、遠山元一。埼玉県比企郡の豪農に生まれたものの、幼少期に遠山家は没落。
一家は裸同然で生家を追われ、元一は丁稚奉公から苦労して身を立て生家の土地を買い戻して
苦労した母の為に豪邸を築いたそうです。
最高の職人と高価な銘木を日本全国から集めて、2年7か月の歳月を費やした豪邸だそうです。
左のこの写真は、浴室の天井です。傘天井というものだそうですが、天井の 水滴がスムーズに落ちてくるようにと工夫されています。
こちらは浴室につけられたくもりガラスの無双窓。
手前の一枚を引くと同じ形のガラスできれいに締切りになります。
動きは今もスムーズで、我が家の建具を思うと、ため息ものです。
一見するとそれほどでも、、と思いますが、下の拡大した写真をご覧ください。
一枚物の板ですから、失敗は許されないと思うと、見事な職人技!
他にもお母様の為に浴室のすぐ隣に湯上りの部屋があり、着替えの戸棚があるのですが、
ナント、桐の板と三味線の糸でこしらえたシャッター式の扉なんです。
下からスルスルとシャッターを開けると、和ダンスの盆棚が三段くらい見えました。
苦労して立派になられ、母親孝行の証としての遠山邸は、この後も語り継がれる『本物の家』なのだと思いました。
DAISHUも『本物の家』造りを目指しています。平成の世から語り継がれる家づくりに邁進してゆきましょう!