家づくりと資金計画2
こんにちは、住宅アドバイザーの松野です。
今日は前回に続いて、資金計画について深堀した話をさせいていただきます。
前回は、家づくりの資金計画を考える上で、<建物本体工事・付帯工事・諸費用>の
3つの項目と費用、そしてタイミングについて話をしました。
今回は資金(お金)について話をします。
家づくりでの資金は、3つあります。
1 )自己資金、2) 住宅ローン、3) 資金援助
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1) 自己資金は、家づくりをする上での頭金にできる費用です。
2) 住宅ローンは、自己資金で足りない部分を銀行などからの融資先から借り入れする費用です。
また住宅ローンの考えのひとつに、「年収倍率」があります。
住宅の購入価格と年収の比率のことをいい、年収の何倍で住宅を購入するかという数値です。
「年収倍率」は一般的に6~7倍程度が目安ともいわれておりますが、私が一番お勧めする考え方は、自分の「年収倍率」を住宅ローンの上限として考え、次に現在の家賃(マンションやアパートの方であれば、共益費や駐車場代含めた価格)から住宅ローンに換算した月々の支払い相当額を借り入れの目安にすることです。ここから更に月々貯蓄に回せる費用があれば、より正確で無理のない資金計画を組むことができます。
例えば、会社員・年収600万円、自己資金500万円の方を想定して、シミュレーションをしてみます。さらに条件として、家賃8万円+駐車場代1万円+貯蓄可能金額1万円=10万円が月々に支払える金額だとします。単純に月々10万円分の住宅ローン借入(35年間)で今月のフラット35の金利(1.19%)で試算しますと、3,433万円が無理のない借入額になります。詳しくは→http://www.flat35.com/simulation/simu_02.html また「年収倍率」では、3600万円~4200万円となりますので、この方の場合では、3433万円~4200万円が借り入れの範囲となり、より無理のない資金計画とするならば、3433万円以内となります。
もちろん、住宅ローンの金利や商品によって、どのくらいの借り入れがいいのかは、お客様とよく相談させていただきます。上記の借入額はあくまでも目安でしかありません。実際に住宅ローンを借り入れる場合には、これに「返済負担率」も考慮してシミュレーションをします。(返済負担率=返済額 / 収入)
3) 資金援助は、親などからの資金援助です。
一般的には、年間110万円以上の資金援助があった場合には贈与税がかかりますが、
住宅を取得する上では、両親や祖父母からの資金援助は非課税(ある一定額まで)となります。
今年は最大1,200万円までが非課税です。 国税庁ホームページ ↓
https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/sozoku/pdf/jutaku27-310630.pdf
これに相続時精算課税制度(俗にいう生前贈与)と暦年課税(110万円まで)も含めた資金援助とすると、今年は最大で2,500万円(相続時精算課税制度の上限額)+110万円(暦年課税の上限額)+1,200万円(住宅取得等資金の贈与の特例※非課税枠の上限)=3,810万円までが住宅に掛かる資金援助の上限となります。
実際に、相続時精算課税をご利用する方はまれですが、このような制度があるのを知らない方が多いので、是非参考にしてみてください。
仮に上限1,200万円の資金援助をこの制度(住宅取得等資金の贈与税の特例)を利用せずに受けた場合、贈与税は246万円も掛かります。これが非課税になるのと、246万円支払うのとでは大きな違いですよね?ただし、贈与を受けた年の翌年3月15日までには必ず確定申告をしないといけませんので注意が必要です。
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いかがでしたか?本日は資金について3つ話をさせていただきました。
1自己資金、2住宅ローン、3資金援助
またこのほかには、親族間や友人間でお金を借りるという方法もあります。
一般的に、借用書や金銭消費貸借契約書と呼ばれるものですが、
こちらはちゃんと利息を付与しないといけません。記載方法などもルールがありますので、
間違って記載すると贈与に該当するので要注意です。
家づくりは本当に複雑ですね?ここからさらに住宅ローンの種類や金利、
住宅ローンの組み方や返し方など、勉強するとなると、まだまだたくさんあります。
ご相談がありましたら、お気軽にご連絡ください。
0120-844-200(松野)