「家づくり」と「カビ・ダニ」②
<カビ/ダニを知ろう>カビ編
「カビ/ダニの生育を抑え、人の快適環境を維持する」
家づくりを「健康」の観点から考えた場合、極めて重要なポイントです。
それには「カビ」「ダニ」についてよく、知ることから始めなければなりません。今日は「カビ」についてご説明します。
<カビ>
5億年以上前から存在していたと言われ、人類より大先輩です。
生息温度範囲は広く、氷点下から沸点に近い90度で生息する種もある。
家で生育するカビは主に黒カビが有名ですが、日本アトピー協会★によると実に多くのカビが悪さをすると言われています。
+麹カビ=アスペルギルス この種族にも悪役がいる。
肺炎を起こすクロカビ=アスペルギルス・ニガー
+青カビ=ペニシリウム
乾燥時の胞子の飛まつは曲者
+浴室カビ=クラドスポリウム
8割の家庭に存在
+すすカビ=アルテルナリア
空気中に浮遊、喘息や気道炎を起こす
+赤カビ=フザリウム
エアコンのファン、フィルター更にウレタンにも繁殖する
+くもの巣かび=リゾーブズ
くもの巣のように繁殖、壊れやすく胞子が飛散する
+毛カビ=ムコール
カビの中では随一の成長率。
吸気により鼻粘膜に取り付いたムコールは快適環境下で成長。鼻から目に、目から脳へと冒し、脳障害を引き起こす怖いカビ。しかし、糖尿病、腎臓障害の方以外に取り付くことは滅多にない。
詳細説明は ★日本アトピー協会サイトへ
現在、建物の機密性が高まり冬でも結露によりカビが発生します。
カビは0℃~40℃(後記)で生育が可能です。 なかなかしぶといのです。
しかし、湿度・温度により、その生育スピードは大きく変化します。
生育速度を如何に遅くするか、活性化させないことが重要です。
人間には快適な温度・湿度を一年を通して維持。
同時にカビの生育を如何に遅らせるか環境を家づくりで求めることが大切になります。
微生物の生育可能温度と最適生育温度
カビ
生育可能温度: 0~40度
生育最適温度: 25~28度
酵母
生育可能温度: 0~40度
生育最適温度: 27~30度
細菌
生育可能温度: 0~90度
生育最適温度: 36~38度
<文部科学省サイトより引用>
次は極めて重要なチャートです。
室内を人にやさしい室温に維持し、最適湿度でカビを発生を抑えます。
このチャートから室内相対湿度の理想領域が一目瞭然です。
<つづく>