「家づくり」と「カビ・ダニ」④
2016.11.23
「家づくり」と「カビ・ダニ」④
カビはキノコと同じ真菌類で、ダニとはもちろん全く違いますが
同じように20℃~30℃の温度を好み、増殖して人間を困らせます。
特に家の中ではアレルギーの原因となります。
呼吸器アレルギー疾患の原因(「気管支ぜんそく」や「アレルギー性鼻炎」など)
「目の結膜アレルギー」「アトピー性皮膚炎」「慢性じんましん」の一因とも言われています。
ダニの糞や死骸も上記の疾患の原因となるようです。
カビはある意味ダニよりもやっかいです。
かゆくもならないのでなかなか気づかれないまま、
家じゅうにひそみ、空気中に胞子をまき散らします。
<相対湿度を知ろう>
人とカビ/ダニ、この三者の関係から重要なこと。
「湿度」「室温」が年間を通じ「人にやさしく」「カビ・ダニに厳しい」。
こんな環境を提供する家づくりが理想です。
健康テーマにお話が及ぶとき、家づくりに欠かせない学問があります。
「物理学」「化学」さらには「生物学」「医学」までの必要です。
空気中の水分量が高いほど、カビは増えます。
そして温度により空気中に含むことができる水分量は変化します。
結露は水分が空気中に含みきれず水滴となる現象です。
その時の気温(室温)で、空気中に含むことができる水分量(飽和蒸気量)を100として、
実際に含まれている水分をパーセンテージで表したのが相対湿度(rh)です。
難しいですね。更に何枚かのチャートをご覧ください。
3回目となるチャートも出てきます。
「室温↔相対湿度」の快適ゾーンが変化する
夏において人は相対湿度が高いと極めて不快
(相対湿度が高いと汗が蒸発せず体温調節ができません)
これらのことを組み合わせると
人に快適で、微生物に不快な(生存・増殖しにくい)環境は
次のような範囲と考えられます。
チャートを使用したご説明で、皆様の理解が深まったことを期待しつつ、
来週はシリーズ最後のまとめとなります。<づづく>